2022/04/29 09:00
CBDについては、様々なメディアで取り上げられるようになり、合法である事、様々な効果が期待できる事が徐々に認知されてきました。すでに、ネットで調べると大量のCBD製品が出てきます。果たしてどの製品がどんな効果があり、どのように選べば良いのか、なかなか難しいですね。まず、今回はCBD製品の中では定番のCBDオイル=ティンクチャーの効果について述べてみたいと思います。
なぜ、CBDオイルなのか?
普通にアメリカのスーパーやコンビニの店頭でタバコと同じようにCBDは売られている。
近年のCBD製品の中で、CBDオイルは最も早く登場し、最もポピュラーなものと言っても良いでしょう。その理由の1つは製造が簡単なことと、最も原料に近い状態で提供出来ることだろうと思います。同時にアメリカではCBDが大きく注目を浴びるようになった2013年のCNNのドキュメンタリー番組があり、そこで重度のてんかんで医療でなす術がなかった女の子がCBDオイルを摂取したその日から劇的に発作が治まったところをノンフィクションで報道された事が大きいでしょう。その衝撃は同じ悩みを持つ家族に光明をもたらすとともに、CBDオイルのブームに火を付けるに十分でした。その後、大麻草由来で初めてFDAから医薬品として承認が下りたのもてんかん薬でした。また、2018年にアメリカの新農業法の施行により、THC含有率0.3%未満の産業用ヘンプ由来のCBD製品はすべての法律から除外されて、普通の食品として流通が可能となり、一気にブームとなりました。そこでも、まずは各社が争って作ったのが、このCBDオイルでした。
CBDオイルはどのように作られているのか?
アメリカ・オレゴン州の産業用ヘンプ農場の収穫風景
CBDとはカンナビジオールの略語で、カンナビジオールは産業用ヘンプ(大麻草)から抽出されて原料化されます。ヘンプのバイオマスを乾燥させ、そこから色々な方法で多くの成分の中から、カンナビノイドと呼ばれる成分を抽出します。このカンナビノイドには、日本で禁止成分であるTHCも含まれます。そこからTHCだけを除去したものがブロードスペクトラムと呼ばれるものです。その中には、CBDだけではなく、CBGやCBN、さらにはテルペンと呼ばれる物質も含まれております。さらにブロードスペクトラムから、カンナビジオール(CBD)だけを抽出したものが、CBDアイソレートと呼ばれます。日本で輸入を正式に許可されて、流通しているCBDは、ブロードスペクトラムかアイソレートのどちらかを原料として使用したものになります。これらのCBD原料は、いずれも水溶性ではなく脂溶性です。水には溶けないため、いったん何らかの食用オイルと混ぜて溶かす必要があります。簡単に製造が出来る分、本当に高品質で安全なCBDアイソレートもしくはブロードスペクトラム原料を使うか、どのようなオイルと混ぜるのかが大変重要になってきます。また、アメリカでは本当に倉庫のような劣悪な環境で作られたCBDオイル製品もありますし、一方でGMP(医薬品製造認証)を持った工場で製造している会社もあります。一言でCBDオイルと言っても、千差万別です。
CBDオイルで期待できる効果とは?
よく「CBDオイルにはどんな効果がありますか?」と聞かれますが、回答がなかなか難しいです。なぜかというと、前回のブログでも説明をしましたように、CBDはその人の健康状態によって効果がまちまちになるからです。人間をはじめとしたすべての哺乳類には生まれつき、ヘンプの持つ成分と共通したエンドカンナビノイドシステムがあり、カンナビノイド受容体を持っています。それが傷ついたり、減ったりすると病気になるらしいという事が近年のCBD研究でわかってきました。様々な方法で摂取したCBDが体内で、免疫系と神経系に存在するカンナビノイド受容体に作用して、傷ついた部分を修復したり、減っている部分を補填したりすることで効果が現れるようです。ですので、睡眠障害がある方が摂取すると、睡眠が改善したり、集中力が欠如している方が摂取すると集中力が高まったりします。今月(2022年4月)版のアメリカの有名な雑誌フォーブスの健康メディアである「Forbes Health」にちょうど「科学的に裏付けされたCBDオイルの9つの効果」という記事があったので紹介をさせていただきます。この調査によると、米国の成人の60%がCBDを使用したことがあると答え、そのうち55%が特にCBDオイルやティンクチャーを使用しているとのことです。あらゆる種類のCBD製品が次々と開発されているアメリカにおいても、未だにCBDオイルは人気商品ですね。
1 不安と鬱を抑制する
2 特定のてんかん症候群の治療
3 PTSDの症状を軽減する
4 オピオイド中毒の治療
5 ALS症状の緩和
6 手に負えない痛みを和らげる
7 糖尿病の合併症を緩和する
8 神経疾患からの保護
9 関節炎症状の抑制
上記をみていただいてもわかるように、まだいずれも研究段階ですが科学的には軽減したり、和らげたりすることは実証されたということです。重い病気の治療に関しては医師とご相談が必要となりますが、上記のことから日常ベースでは、1)精神的に落ち着く 2)眠りやすく、また眠りが深くなる 3)痛みが緩和する 4)関節炎が抑制されるなどでしょう。また、上記はどちらかというと病気という観点からですが、普通に健康な人の場合は 5)集中力が高まる 6)寝起きが良くなる 7)疲れにくくなる
などの声も聞かれます。上記7つの点に関心がある方は、一度CBDオイルを試してみてはいかがでしょうか?