2022/07/22 10:10


現在、欧米では広い範囲でCBDが利用されていますが、中でも美容には大きな期待が寄せられ、化粧品会社も次々と新商品を発売しています。中には、これまでにラインナップをすべてCBD入りに変えた化粧品会社も何社も現れました。それだけ、欧米の消費者はCBD入りかどうかに注目するようになりました。今回は、CBDが美容にどのような効果をもたらすのかを見てみましょう。

そもそも人間の皮膚に存在するカンナビノイド受容体

今回は、アメリカから発信され、毎月世界中から約8500万人もの人が愛読をしている「Medical News Today」の記事を紹介いたします。「Medical News Today」では、ライターとエディターのチームが、ピアレビューされた研究、医療専門家、信頼できる情報源を用いて、複雑な医学研究と科学を解明し、明確で客観的、かつ正確な健康情報を提供します。ですので、彼らのコンテンツは、科学主導で、事実を第一に、探究心を持ち、常に親しみやすいものを心がけているとのことです。同メディアでもCBDに関して多く取り上げられていますが、その中でCBDオイルが肌にとって良いものかどうかについて書かれている記事をご紹介します。
CBDオイルは多くの異なる方法でそれを利用することができます。例えば、皮膚に直接塗ったり、舌の下に1滴置いたり、クリームやローションに加えたりすることができます。人間の体には、エンドカンナビノイド受容体システム(ECS)として知られる神経伝達物質とカンナビノイド受容体の複雑なネットワークがあります。カンナビノイドとECSが多くの身体的プロセスに役割を果たす可能性があり、皮膚にはカンナビノイド受容体が含まれていることを多くの研究は示唆しています。

CBDオイルは皮膚にとって効果があるか?

2014年以降の様々な研究は以下のように、CBDオイルが多くの異なる皮膚の状態に有益である可能性があることを示唆しています。

ニキビ

にきびは、ヒトの最も一般的な皮膚症状です。CBDは、油分を減らし、抗炎症性、抗菌性のある多くの化合物を含んでおり、にきびの改善に役立つ可能性があります。イギリス、ドイツ、ハンガリーなどの多くのEUの国々の大学に日本の大阪市立大学大学院医学研究科菅原弘二准教授も参加した2014年の研究『カンナビジオールのヒト皮脂細胞に対する皮脂分泌促進作用および抗炎症作用について』において、ヒトの脂肪細胞に対するCBDの効果を調査しました。これは、皮膚が生成するワックス状の油性物質である皮脂を作り出す細胞です。皮脂は私たちの肌を保護するのに役立ちますが、過剰な皮脂はニキビをもたらすこともあります。この研究は、CBDが脂肪細胞が皮脂を過剰に作るのを防ぐことができることを示しています。また、2016年の他の研究では、大麻の植物が持つ抗菌・抗真菌作用の可能性に注目しています。これは、ニキビが皮膚上で感染して広がるのを防ぐのに役立つ可能性があります。さらに、2019年の研究では、CBDがニキビ跡の外観の治療にも有益である可能性があることが示唆されています。

◯乾燥とかゆみ

2019年の『皮膚におけるカンナビノイドシグナル伝達。カンナビノイド系の治療可能性』という論文では、CBDが乾燥やかゆみなど、皮膚疾患のいくつかの一般的な症状の治療に有用である可能性があることを指摘しています。CBDの抗炎症特性は、湿疹、皮膚炎、乾癬の潜在的な引き金を減らすために特に有用である可能性があります。CBDオイルは、肌を落ち着かせ、刺激の外観を減らすのに役立つので、敏感肌の人に有用である可能性があります。

◯加齢とシワ

2017年のこれまでの研究成果を求めた論文『カンナビジオールの安全性と副作用に関する最新情報。臨床データおよび関連する動物実験のレビュー』は、CBDの抗酸化作用に注目しています。酸化ストレスは、老化プロセスに向かって貢献することができます。したがって、CBDの抗酸化および抗炎症特性は、皮膚の老化を防止するのに役立つ可能性があります。

◯感染症

大麻植物は、抗菌および抗真菌特性を含む可能性があるため、皮膚の感染症の治療に有用である可能性があります。CBDとCBD製品に関するより詳細な情報とリソースについては、過去の記事でも多く述べています。

◯リスク

世界保健機関(WHO)によると、人々は一般的にCBDによく耐えることができます。しかし、用量に依存する可能性のあるCBDのいくつかの一般的な副作用は、以下を含む可能性があります

・ドライマウス
・眠気
・疲労
・下痢
・食欲と体重の変化

CBDが特定の薬と相互作用する可能性があることも注目に値します。したがって、現在処方薬を服用している人は、CBD製品を使用する前に医師と相談することが重要です。

◯使用方法
どのCBD製品でも、製品を使用する頻度、使用量、および適用方法を決定するために、ラベルおよびパッケージの指示に従うことが重要です。人は、CBDオイルやCBDオイルを含む美容製品を直接皮膚に塗ることができます。
CBDオイルを経口摂取するには、人々は数滴を舌下に置き、そこで最大1分間オイルを保持してから飲み込むことができます。服用量は、その人の体重とCBDオイルの効能によって異なります。CBDを初めて使う人は、可能な限りCBD含有量の低い製品から始めるべきです。自分の体がCBDにどのように反応するかが分かれば、徐々に投与量を増やしていくことができます。

◯まとめ
研究は、CBDオイルがニキビ、皮膚炎、乾癬などの様々な皮膚症状の治療薬として使用できる可能性があることを示唆しています。これは、その潜在的な抗炎症性、抗菌性、および抗酸化性のためです。
人々は、CBDオイルを直接肌に塗るか、それを経口摂取するか、CBDオイルを含むクリームやローションなどの局所美容製品を使用することができます。
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